収穫は、ものより心
さぁ、ラクにして!
(ザ・シークレット 人生を変えた人たち ロンダ・バーン 著 山川紘矢 山川亜希子 佐野美代子 訳 角川書店)
簡単と思う方がラク
・引き寄せの体験談
この本に出てくる多くの人物の話の流れは、
始めは誰もが金銭的、健康的、社会的に追い詰めれて、
引き寄せ(シークレット)を実践して
願いを叶える。
そして、また引き寄せを繰り返す。
と大体同じである。(後は伝え方や表現方法が違うのみ)
・彼等が手に入れた、本当に大切なもの
登場する人々は希望額、健康促進、人関係の修復など、それぞれ望んでいたのものを手にする。
さすがに本に紹介されるだけあって、羨ましいくらいの金銭、職業、健康、コネを手に入れる人もいるが、
中には、小銭、食べたいもの、飼っていた犬が見つかったという些細な報告もある(最初、わざわざ本に書くことかなと思えた)
小さな知らせとは言ったが、逆にだからこそ印象に残った。
大事なのは、最終的に手に入れたものよりも、引き寄せの過程で自分の態度や性格が変わったことが強調されていることだ。
そして、以前より物事に積極的で前向きな態度で、また引き寄せを繰り返していく。
より早い自己変化、より大きな願いを求めて。
注目すべきなのは、彼等も引き寄せを始めるまでは、物事に対して何でも否定的な見方をしていて、
何かを行動することを大変嫌がっていたことだ。
この引き寄せを間違っていることを、証明してやろうと思っていた人もいたほどだ。(結局、そんな人も叶えてしまったが)
それが、このプロセスを得て、何でも肯定的な見方をし、フットワークも軽くなり、行動することに楽しみを覚え、より広く社交的になれたという。
(人によっては、かつての元気で、行動的な自分に戻れたとも言っている)
確かに、全ての願望が叶った、あるいは何も手に入らなかったという記述はないが、
このプロセスで何も変わらなかったという人もいなかった。
誰もが、「次はうまくいくかも、次は自分がもっと変われるかも」と思えたはずだ。
・読者の心のカルテ
実は、この本を読む人の今の心の状態がどんなものかが測れる。
読んでいる途中で、話が作られすぎて気分がしらけたり、軒並み幸せになった人々の例を、自分の現在の境遇と比較して、怒ってしまったりした人は心の健康を害している可能性がある。
「別に多少の脚色や、表現のサービスはあっても良いいのではないか」と、心がニュートラルで激しく動かない人は普通、健康であると言える。
「良い話だ!自分もぜひ試してみたい」と、早速動き出す人は
幸せな可能性が高い。
・何のおかげ?
ところで、もし私達の願い事が首尾良く叶ったら、
一体何に感謝すべきだろうか?
何かを決心して、途中で止めずに、最後までやり抜いた自分のおかげ?
その時その時に、必要なアドバイス、力添えを自分にしてくれた人々に感謝する?
奇跡とも言えるこの引き寄せが成せる技?
それとも全部?
どれも正解であって、間違えはないのだろう。
ただ、私個人のとしては、読者に力を与えたい、良い気分にさせたいと考えるなら、やはり
ザ・シークレット(引き寄せ)
のおかげと答えておくつもりだ。
・私達も信じてもらえない?
これから私達一人一人に起こることも、聴く人、観る人には充分信じてもらえないだろう。
できるだけ正直になって、大げさな表現、都合が良いと思われる出来事を排除しても。
始まり、途中経過、終了までの流れを淡々と記しても、充分奇跡と思ってもらえるはず。
つまり、誰にでも奇跡や引き寄せが起こるということだ。
注 この本は世界中で3000万部以上、そして今でも売れ続けている、啓発書の記録的大著「ザ・シークレット」の教えを体験した人達の話集である。ここに記されている人達が実在するかどうかは分からないが、話にウソはないと思われる。