ピンチはチャンス
もう後がないと思ったら
(お手上げの法則 幸せが無限に舞い降りる 大木ゆきの 著 大和書房)
・お手上げ=人生のどん底=最大のチャンス?
もう自分にできることは何もない・・・実はそこからが人生の復活の始まりなのだ。
その時に怪しい人物が(あるいは本が)今までに聞いたこともない方法で自分を導いてくれる。
このことを体験したという人は後を絶たない。
ありがたいことに、そこで必要とされる要素は出身、職業、性別、年齢、コネなどは要らないらしい。
教えを素直に信じて実践すること、その教えを貫くことを覚悟をすることだけでいい。(しかし、無理難題や命を危険にさらす無意味な実践は不要)
始めの一歩はそんなに簡単なことでいいのかと思ってしまうほどだ。
・どん詰まりの主人公
この本の主人公は仕事も私生活も、まるで幸運や奇跡にありつけない中年の社会人。
少しも満たされない日々、なのに後から来た人達に幸せを追い越され、その疲れから意識がまどろんでいて書籍店で手にしてしまった、意味不明な本。どん底からの復活劇。
さらに、その帰り道におかしな初老の男性に出会う。
なんだか普通の人という範疇からずれてはいるが、主人公を真剣に心配しているらしく、話していることも自分に深く関わっていることばかりでつい、耳を貸してしまう。
そこから始まる復活劇は最初こそ信じがたいものだったが、物語が進むに連れ突然意味を持つようになる。
・人生折り返しにて起死回生
主人公は過去に自分はこうしたら幸せになれると信じてきて、そのための学業や仕事、私生活に活を入れてきた。
しかし、何一つ叶わなかった目標と、逆に自然に叶えれる人々に置いていかれ、後悔と自虐の日々を送っていた。
もうこれ以上自分を追い込む気概さえ持てない時、この本に出てくるお手上げ老人(人間ではない)に出会う。
・そこで救いを得られる教えの数々。
昔からよくある自分に厳しくするやり方や教えは一切ない。
むしろ、自分を責めることなく大いに認めてやること。
空白の時間を作って、外部の雑音を断つこと。(現在は情報が至る所に飛び交っているため、人間の見えない危険をとらえるセンサーも大いに狂ってしまう危険にあふれている)
中でも、
人は自分が思うよりもラクに幸せになっていいこと
苦行や、すごいことをして変わろうとしなくていいこと
は、主人公にとって、とてつもなく安堵感、幸福感を得られた。
・宇宙の続く教え
老人とは、実は宇宙の代理人ことらしく、そこでは人は誰もが生まれる前に住んでいた場所であるとのこと。
この世に生を受けて、宇宙にいた頃の自分を忘れてしまったらしい。
この地球にやってきた理由は何でもできてしまう自分を思い出すゲームだと言う。
老人の主張ではどんな人でも、自分が願っていることや、理想の生活は送れるらしい。
一番まずいのは、自分が欲しがっていないことばかり思い煩って、それが実現してしまうこと。
人の心は常に心に浮かぶことを形にしようと働きかけるのだから、イメージは幸せなもので満たされていなくてはならない。
情報が莫大に増え、そのスピードがすさまじく速くなった現在、人は本来生存のために使っていた外部危険察知能力が過剰に反応してしまい、必要でないことに膨大な時間と気遣いを使うようになってしまった。
その本能に振り回されては徒労感に襲われてしまう。
まずはリラックスすること。
次に自分の行きたい方角へ意識を向けること(望まないことを考えないこと)
困った時には宇宙に具体的にお願いすること。(宇宙には帰納より演繹の方が良いとのこと)
我々には信じられないことを、たやすく引き起こしてしまう力が誰にも備わっているらしい。
その自覚と絶対に自分の願いを叶えてやるという決意があればいい